日本伝統の技に触れてみよう…駿河凧 2009年11月14日(土)
11月例会は、「日本伝統の手わざに触れてみよう」シリーズの第2弾です。
静岡市に残る、組んだ竹ひごに和紙を貼り、武者絵を描く「駿河凧」。徳川慶喜が静岡の地に封緘され明治が始まった時、たくさんの江戸幕府の役人はじめ、旗本などの武士が静岡に移り住んだことは有名ですが、駿河凧の歴史もそこまでさかのぼります。講師をお願いした「凧八」5代目から、そんなお話も楽しく聞きました。また、「凧八」さんに秘蔵されていた先代、先先代の凧絵も見せていただきました。時代の要求と、ご自分の趣味にあわせて題材を選び、墨色くろぐろと勢いのある素晴らしい絵でした。
会場は、新しい民家の会の拠点として9月にお披露目会を開いた「登呂陣屋」です。南会津の旧家を移築した立派な建物で凧つくりが出来るなんて…。
ということで、さぁ、私たちも製作に取り掛かります。まず、絵はお手本の紙に和紙を載せて筆でなぞるだけ!なんですが、これがなかなか難しい。なにしろ、ふだんから筆を持たなくなりましたから、筆遣いが……。そして、お手本をなぞるといっても、あまり、神経質にし過ぎると線に勢いが無くなります。う~ん。みな苦労しています。特に、髪の毛一本一本を表すという刷毛づかいが難しい。この刷毛は、凧八さんの手作り。筆や道具が大事です―ということでした。
竹ひごを組み合わせて貼って…という作業も、昔、子ども時代にやったなぁ…という方はやっぱり「昔とった杵柄」、お上手です。筆者なんかは全くダメです。不器用なんですね~、つくづく。。。
色づけは、楽しい!墨色だけだった紙がどんどん華やかさを増していきます。みんな夢中でぐいぐい描いていきます。こちらもべた塗り用の筆と、ぼかし塗り用の筆と、秘密のテクニックが大事です。この秘密は、参加した人だけの秘密!―というか、とても口では説明できませんから……。
お正月に自分の作った凧を揚げたい、子どもや孫に自慢したいと作った凧でしたが、みな口々に、「とても揚げられない。こんな苦労して作った凧が木にひっかかって破れちゃったりしたらイヤだもの…」―確かに!納得でした。
凧八さん、丁寧なご指導、どうもありがとうございました。
さぁ、お正月には凧揚げて!の例会を企画しましょ~ (ky。)