大井川町に酒蔵を訪ねる
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多々良酒造さんにお邪魔させて頂き、建物保存や酒造りのこといろいろ見せて頂いたり、お話伺ったりでした。
多々良酒造さんは享和3年(1803)創業、7年前に惜しまれながら営業を断念するまで、実に200年近く、大井川の豊かな米と水の恵みで酒造りを続けてきました。母屋の住宅は明治の建物、大きな梁や繊細な彫りや細工の欄間や建具が先人の仕事を伝えています。
周囲をぐるっと廻ると、なまこ壁が残る作業所や貯蔵所はその美しさをそのままとどめています。ただ、時の流れと共に、屋根の老朽化が進み、雨漏りが悩みの種になっているとのことです。
ご主人に酒造りの歴史や手法、素材や味のことまで色々お話していただきました。
丸竹をそのまま子舞とした荒壁は貯蔵倉庫の躯体にはなくてはならないものです。丸太張りは人の腕2周りもありそうで、大きな2階の床を支えています。
酒造りをやめた後はこの素晴らしい建造物は、その行方に関心が寄せられるものの、古民家一様に課題とする維持管理費用に頭を悩ませることのなります。
志太には未だ多くの酒造りが残っています。多々良酒造さんの復活を祈りながら、あるいは
この素晴らしき歴史が上手く繋がっていくことを願ってやみません。
私たちもアイデアを出しましょう。
多々良様、ありがとうございました。